*204年*幸せのかたち
※寿命ネタを含む内容となっております。
ご承諾いただける方のみ、お進みくださいm(_ _)m
夏至を迎えたこの日。
朝から嬉しいお知らせが♪
まずは『掃除人』の実績獲得!
ラダふん・・・ずいぶん片付けましたw
そして続きましてはこちらです!!
赤ちゃん!!!
今春、四年の歳月をかけて結婚に至った姉夫婦に更なる幸せがやってきたのです☆
恥ずかしそうに、でもそれ以上に嬉しそうに告げてくれた姉に、キクは嬉しい気持ちが溢れて思わず抱きつき喜びを伝えるのでした(*^_^*)
***
それから程なくしてのことでした。
ラダ小屋での作業が長引き夜まで勤しんでいたところ速報が出現したのです。
アルノルフ・フォンタナ・・・
このエルネア王国の国王です!!
エルネア城内の王家の居室へと急ぎましたが、アルノルフ陛下はすでに床から起き上がることができない状態となっていました。
王を囲むように、神官と巫女をはじめ、陛下の家族が最期の時に立ち会います。
囁くように告げる神官の声は慈愛に満ちていました。
エルネアの王家・フォンタナ家に生まれ、アンセルム父王から譲り受けた王位を全うできたのです。
口惜しいことなど、何もありません。
愛する妻に出逢い、子供たちにも恵まれ。
王としての一生だけではなく一人の人間としての幸福も得られて。
もう、充分。
充分生き抜いたのです。
翌朝、王国中にアルノルフ国王陛下崩御の一報が駆け巡りました。
悲しみに暮れる人々の嗚咽がそこかしこから聞こえてきます。
朝2刻を迎えると、シズニ神殿地下墓地にて葬儀がしめやかに執り行われました。
一般国民と同じ様式での葬儀です。
神々の御前においては魂は等しく尊いものであることがうかがい知れます。
神官ケサーリ「その亡骸は王国の大地に抱かれ、その魂は神々のもとで永遠の安らぎを得るでしょう」
生きていた頃のように言葉を交わし、笑い合うことはできません。
ーーけれど。祈る心は、きっと届きます。
思いやりに満ちた優しき王。
城下の様子を度々視察し、民衆の生活に寄り添う人情味溢れた王様でした。
キクも生前のアルノルフ陛下の姿に思いを馳せずにはいられません。
王妃には二年前に先立たれてしまいましたが、王太子であるフィリップ殿下のもとにはエリカ王女とレオンス王子の2人、結婚にて王家から抜けたエフィ元王子のもとには女の子が1人生まれており、3人もの孫の顔が見られた陛下はきっと満足だったことでしょう。
葬儀も終盤を迎え、神官が旅立つ魂に最後の祈りを捧げます。
神官ケサーリ「天に坐す神々よ、我らが同胞の魂を安らぎの衣で包みたまえ。シズニの神よ、大地に残る者たちに慈愛と慰めを与えたまえ・・・」
<<<読者様募集中!>>>
当ブログ『エルネア王国*イロハ家譚』では読者様を随時募集しております(^_^)
記事の投稿頻度は現在不定期となっておりますが、よろしければ是非!